第11回 人の役に立ちたいinスーダン 長友恵美


 8月20日から約1ヶ月間、アフリカのスーダンに行ってきました!

カンボジア写真

 ロシナンテスの川原さんの講演を聴き、スーダンへ行きたいと強く思うようになり、ロシナンテスの皆様をはじめ、様々な方たちのお力添えを得て実現することができました。 

 スーダンと聞いてどのような国を思い浮かべるでしょうか?アフリカ…?砂漠?動物がいっぱい??んー危なくない? 私も行く前は不安な部分もありました。しかし、そこには人がいる。たくさんの命がある。このことは私が渡航する上で非常に大きな勇気となりました。
私が出会ったスーダンの人たちはみんな優しく、キラキラした瞳をもっており、愛に溢れていました。身の危険は一度も感じませんでした。 スーダンへはカタールのドーハで乗り継ぎをしました。関西空港を夜中に出発し、次の日の昼にはスーダンの首都・ハルツームに到着しました。カタールからハルツームへ向かう途中、 景色はずっと砂漠だったのですが、突然眼下に街が出てきました。ビルが建ち並び、動物はたまに荷物を載せたロバが車の隣を走っているのを見かけるくらいで、たくさんの車が走っています。 今回は首都のハルツームに滞在です。

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 では、どのようなことをして過ごしていたのか、私が現地人の家にホームステイした日の生活を中心に紹介します。 25日間の滞在中7日間を現地人宅で過ごし、そのうち4日間をこのお宅で過ごしました。私がお世話になったのは、カラークラという地域に住む5人家族です。 この家庭はあまり裕福ではない様子で、水道は家の中でトイレに一か所しかありません(水道があるだけで裕福という話もありますが、隣の家には水道が3ヶ所ありました)。 その水道から出る水で、トイレはもちろんのこと、風呂、歯磨き等も行います。確認できませんでしたが、おそらく、飲み水にもなっていたと思います。スーダン人の家を訪ねると、 歓迎の印にコップ一杯の水とクッキーを出してくれます。私は、その親切心を無駄にしてはいけないと思い、出される水は毎回グビッと飲み干し、笑顔で「シュクラン(ありがとう)」ということを心がけていました。 そのためか、私はいつも下痢気味でした(笑)。

 朝起きると、まず甘~いシャイ(お茶)とビスケットが出てきます。スーダンではシャイやコーヒーにティースプーン4・5杯の砂糖を入れて飲むのが普通で、 糖尿病の人が多く、甘いジュースも大好きです。私たち日本人にとってはこれが朝食ですが、スーダン人はこれとは別に11時頃に朝食と言って食事をとります。(しかも、仕事の時間に。17時ごろが昼食です。) 9時前に旦那さんは仕事に出かけ、女性陣は家事をします。ホストファミリーには11歳の少女がいたのですが、彼女は学校には通わず一生懸命家事を手伝っていました。
  スーダンの主食はパンで、手を使って食べます。パンでサラダやフール(豆を煮こんだペースト状のもの)などのおかずを掴むようにして食べます。皆で庭にマットを敷き、輪になって食べるご飯はとてもおいしかったです。 たまに、チキンの丸焼きも出てきました。スーダンではイスラム教徒が多く、豚肉やお酒を口にすることはありません。私のホストファミリーも熱心なイスラム教徒で、明け方から寝る前まで1日5回の礼拝を欠かさず行っていました。 また、ホストマザーは家の中では普通の服装をしているのですが、一度、違う場所でばったり会ったときに、真っ黒な服に目だけ出しているTHE・ムスリムの服装をしていて驚きましたが、 彼女たちのアッラーに対する畏敬の念は非常に美しく、いつもアッラーのおかげだと言っていました。  
 寝るときはベッドを庭に出して、外で寝るのが私のお気に入りで、いつも心地よくぐっすり眠っていました。明け方になると、たくさんのハエがブンブンと耳元で飛んでいて起こしてくれます(笑)マラリアも心配なので、 寝るときはマラリアの予防薬を服用し、蚊よけのクリームを塗り、長そで長ズボンにフードをかぶり、靴下まで履くという完全防備の状態でした。蚊に刺されると現地の人が異常に心配してくれます。 それほど恐ろしい病気だということでしょう。

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 ホームステイ以外の時は、病院や製薬会社に行ったり、サッカーをしたりと非常に充実した日々を過ごしていました。 スーダンの人はとても優しく、いつも気遣って声をかけてくれます。道に迷ったりして、見知らぬ人に声をかけても親切に教えてくれ、電話を貸してくれたり、シャイもごちそうしてもらいました。

 私が今回のスーダン滞在で学んだことは、日本人もスーダン人も変わらないということです。 宗教や肌の色、言葉は違っても、私はスーダンでたくさんの友達ができました。皆と一緒にいるとき、私は自分が日本人であることを忘れていて、 写真を撮って「あ!服装や肌の色が違う!」とハッとすることが多々ありました。みんなの話すアラビア語は分かりませんが、表情や身振り手振りでコミュニケーションをとることができます。 スーダンで出会ったみんなが大好きです。 今回、スーダンへ行くことが実現できたのは「共に歩こう」とのご縁のおかげだと思っています。 高校時代からの友人が、今回お世話になった憧れのロシナンテスと繋がっていたとは思いもしませんでした。 お陰様で、とても素敵な体験をして元気に帰国することができました。みなさんありがとうございました。和幸さん、古谷さん一緒についてきてくださりありがとうございました。

文:長友恵美

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